憬れの印鑑

印鑑イメージ

印鑑は大人が使うもの。
子どものころ、漠然とそんなイメージを持っていましたが、中学を卒業した時に、卒業記念として自分の名字の入った印鑑をいただきました。

まだまだ子どもだと思っていた自分なのに、大人の道具を渡されて、なんともいえない不思議な高揚感を持ったのを覚えています。
まだ子どもだと思っていた自分が、急に大人として扱われてしまったという、妙な居心地の悪さも感じました。

しかし、よくよく考えてみれば、中学を卒業して就職する同級生だっていたわけで、彼らにとっては、その印鑑が、すぐに日常的に使われる道具になっていたのかもしれないのです。
子どもが大人になるための道具のひとつなのだと思いつつ、高校に進学した私にとってはなかなか出番のない道具でもありました。

大人になったら使うもの。
仕事をする人が使うもの。
そんなイメージを持ったまま、机の中で、ひっそりと出番を待っていた印鑑。
中学卒業から数年後、その時がやってきました。

印鑑は、欧米でのサインと同じ。
内容を承諾したということだ、という点も、それまでの数年間に学びました。

ニュースなどで、印鑑の持つ責任の大きさについても、理解することができました。
そして、就職した私は、日常的に印鑑を使いこなしています。

なんとなく憧れていた、大人のツールを普段使いにしている自分。
振り返るとちょっとくすぐったいような気分ですが、印鑑の持つ意味は忘れずに、これからも使っていきたいと思います。

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